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銀魂 - 雪月花 -

第120章 重要な話は第三者が先に聞くべきじゃない。


今まで見た事ない程顔を真っ赤に染め上げ、破竹の勢いで後ずさって塀へと背中をぶち付ける葵咲。


(山崎:分かりやすいな~。)


率直な山崎の感想だった。葵咲が土方を想っている事は明確である。では何故自ら拒絶の姿勢を見せたのか。思考を巡らせる山崎はある結論へと辿り着いた。


山崎「副長は自分の気持ちとか素直に言うタイプじゃないと思うし、分かりにくいかもしれないけど、きっと葵咲ちゃんの事、遊びとか軽い気持ちじゃないと思うよ。」


もしかしたら土方がどれだけ本気で葵咲の事を想っているかが伝わっていないのかもしれない。慰安旅行でそういう雰囲気にはなったものの、土方ははっきりと自らの気持ちは伝えてなかったのではないだろうか。もしくはモテ男である土方に不安を抱えているのでは?そう思った。

第三者として土方の気持ちの変容を観察してきた山崎としては、土方が軽はずみな行動で動いたのではない事は百も承知。だが当事者の葵咲は、それを知らないのかもしれないと思ったのである。

そんな山崎の言葉を聞いた葵咲は、少し躊躇いながらも言葉を押し出す。


葵咲「それは…まぁ…聞いたんだけど。」

山崎「えぇっ!?聞いたの!?本人から!?なんて言われたの!?」

葵咲「いや!そ、それは!!」


まさか土方がちゃんと自分の気持ちを素直に伝えていたとは思わなんだ。山崎は思わず聞き返してしまう。落ち着いたかと思われた葵咲の顔が再びボッと赤く染まる。慰安旅行の日の事を思い出したらしい。流石にその時の状況を語る事は出来ず、葵咲は再び口を噤んでしまう。
山崎は少し冷静さを取り戻し、声のトーンを落として質問を投げた。


山崎「じゃあなんで?」

葵咲「それは…その・・・・。」


次の言葉を躊躇う葵咲。葵咲は自らの袖をきゅっと握りながら俯いてしまう。そんな彼女の様子を見て、山崎は何かに気付いたように目を見開いた。


山崎「・・・・!」


もしかしたら“葵咲の過去”に何か関係しているのかもしれない。そう思った山崎は眉根を寄せる。だがやがていつもの表情へと戻し、静かに言葉を紡いだ。
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