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迷子の太陽

第1章 影と太陽



ど、どどどどうしよう…!!


あぁぁぁ人がいっぱい!あっちもこっちも、向こうにもいっぱい人がいる!!



俺は今、すんげー困っている。



俺は部活の遠征でシティーボーイの街、東京に来ていた。


「どうしよう、…影山絶対怒ってるよな…」


影山の怒りに満ちた姿を想像し背筋がゾゾっとなった。



「うぅ〜っ、…みんなどこに行ったんだよ…俺こんなシティーボーイだらけのとこに1人なんて無理だ〜ッ」



「……あの」


「今頃先輩たち探してるんだろうな…俺も探した方がいいのか?」


「…あの」


「でも迷子の時は下手に動くなって菅原さんが言ってたし…「あの、いいですか?」…ん?って、うわぁぁぁぁ!?!?」



で、ででで…出たぁぁぁぁぁ!!!!



「ひぃぃぃ!オバケぇぇぇぇ!!許してください勝手に動いた俺が悪かったですどうか命だけは取らないでくだしゃい!!!」

「…あの、僕は生身の人間です」

「……へ?にん、げん…?」

「はい、正真正銘の人間です」

「…あ、なんかごめん」

「いえ、慣れてるんで」



慣れてるって、…なんか悪いことしたかも…


なんて思っていると…


「おい黒子!!お前勝手に消えるなって何度言ったら分かんだよッ!!」

「すみません。迷子がいたものでつい」


え、迷子ってもしかして…


「あぁ?迷子?…あ、迷子ってお前のことか?」

「ひぃぃぃ!!?で、でかでか、…!!」

「あん?」

「火神くん、君の顔は怖いんですからそんなに近付いたり睨んだりしたら彼が怖がります。やめてください」

「この顔は生まれつきだっつの!!!」


目の前で影の薄い男ともの凄くデカい男が言い合いしてるのを見て日向は思った。




俺、もう無理だ…
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