• テキストサイズ

淡い恋 [刀剣乱舞]

第7章 建前と本音


「何やってんの!?鶴丸さん!」

加州はとっさに春香を自分の方へ引き寄せ、背中でかばいながら、今にも切りかかりそうな状態である。
怒り心頭、と言ったところだ。

「ミ、ミツ。お酒を飲んでただけで、何でもないから、そんなに怒らないで…?」

後ろから春香がフォローするが、それが余計に加州を怒らせる羽目になった。

「何でもない?キスされておいて、そんな事言うんだね。じゃあ春香は、鶴丸さんの事がが好きなわけ?なら、俺は止めないけど。」
「そう言う訳じゃ…」

加州がこんなに怒っているのを、春香は初めて見たので、どうしていいのか分からない。
鶴丸ははあっとため息をつき、

「まったく、ちょっとした、酔った勢いってやつだよ。俺が悪かった。主を責めるのは間違ってるぜ。じゃ、俺は部屋に帰るとするか。」

立ち上がって、酒の乗ったお盆を持って鶴丸は部屋へ戻っていった。
それを確認した加州は、春香の腕をぐっと掴み、ずんずんと歩いていく。

「あの、ミツ?腕、痛いよ…」

その言葉に耳も傾けず、縁側をどんどん進み、春香の部屋まで来た。
/ 72ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp