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淡い恋 [刀剣乱舞]

第7章 建前と本音


本丸では宴会が盛大に行われ、皆が良い具合に酔いつぶれてている頃、鶴丸と春香は、ちょうど本丸へ到着したところだった。
映画も内容がとてもよく、観に行って良かったとご機嫌なのだが、何より、鶴丸のエスコートの仕方の上手さに、春香は驚いていた。

「鶴丸って、紳士だね。」

思わず、そんな事を口にしていた。
目の前では、鶴丸が楽しそうに笑っている。

「驚いたか?これは、天性の才能ってやつだろな。」

夜だからと、さりげなく腕を差し出し、帰り道にも気を配っていた辺り、手慣れているとしか言いようがない。

「ほんと、驚いたよ。鶴丸と現世に行ったことはあったけど、二人でってなかったもんね。でも、今日はいい気分転換になったよ。ありがとね。」

春香は、満面の笑みで、鶴丸を見た。
その笑顔に、鶴丸も満足そうだ。

「いや、俺の方こそ、付き合ってくれて嬉しかったぜ。」
「ふふっ。あっ!そう言えば、ミツにご飯いらないって言ってなかったけど、心配してるかなぁ…」

せっかくの二人での時間なのに、違う男の名前を出されて、少し鶴丸は不機嫌になった。
と、ちょうど居間の前を通ると、宴会で良い具合に皆が酔っている。

「おっと…これは、出来上がっているな。」
「本当だね。でも、楽しそうだね。」

皆の様子に、春香は、嬉しそうに鶴丸の方を見た。

「楽しそうだから、そっと向こうに行こうか。…俺たちも、少し飲むか?」
「じゃあ…飲もっか!」

明るく頷く春香に、よし来たと鶴丸は頷いた。

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