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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第40章 【トラブルドゥトラベリング】その6


「黙って聞いとったら私は魚かっ。」
「ままコさんは小動物デショ。それより頑張って逃げてね。」
「無駄や思いつつも聞くけど助けようっちゅう頭はないんかっ。」
「僕は最初から縁下さんに無茶言うなって言ってあるし既に色々手遅れだし。要望通り谷地さんの窮地は救ったんだから後は君が接待頑張って。」
「接待て私は何ポジションの人やっ、こらモテ島話聞けーっ。」
「てかおい月島、美沙置いて部屋帰んのかっ。」
「ケーキ1個分の仕事は終わったんでー。」
「あああああツッキー、待ってよ。」
「山口君も行っちゃった、どどどどど、どうしよう。」
「どうする影山っ。」
「俺にわかると思うのかっ。」
「威張るとこちげぇっ。」
「おい角名、烏野の方早々に行ってもうたぞどないすんねん。」
「え、俺ももう部屋帰ろうかなって思ってたんだけど。」
「侑君と治君とあの子置いてってそれ酷ちゃう。」
「も、」

あまりの事に美沙は決断した。

「もう皆さんええです、戻っといてください。」

どう考えても流れとして宮兄弟が自分を飽きるまで弄る事になる、それを他一同に眺めてもらうままというのもおかしな話である。
谷地以下残っていた烏野の3人と稲荷崎の3人はしばし相変わらず捕まえようとする宮兄弟を躱し続ける美沙を見つめる。

「いいの、美沙さん。」
「うん、もうこれ以上皆さん付き合わすのもあれやし。稲荷崎の皆さんもおおきにです。」
「えと、じゃ、じゃあな美沙。」
「わり、ままコ。」
「やった、お役御免だ。」
「おい角名っ。ごめんな自分、あと頼むわ。」
「後でうちの主将には言うとくからそれでかんにんな。」
「おい小作しばくぞっ。」

侑が声を上げる中、そうして6人は失礼しまーすと行って去っていく。

「ああもうやれやれ。」

それを見届けてから美沙はため息をつく。
が、それが命取りだった。

「つーかまーえたっ。」

大変楽しそうな宮侑の声、美沙はハッとする。気がつけば義兄よりももう少しごついかもしれない腕にとっ捕まっている。

「あれ、ふぎゃああ言わへんな。」

逆側からは治が不思議そうに覗き込んでいる。

「いや流石にここで叫んだら面倒ですやん。」

既に色々面倒になっているが。
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