第15章 天下人信長
「の……のぶなが……さま」
「──俺の事を何と言った……?」
「っ……!」
着物の裾をかき分けて信長様の骨張った指が嬲るように太ももを行き交っていく。
ど、どうしよう?
生まれて初めて男性から熱を与えられてしまい、どうしていいのかわかんないっ
胸が熱く息苦しくなってきそう
頭の奥が惚けて、体の奥は熱く痺れてしまうよ。
「のぶなが……さま……っ」
「ほう……それなりの顔はするのだな」
「……やめて……ください」
自分でもわかるくらいに声に張りがなくて、泣きたくなってくる。
ちょっと力を込めれば信長様の手の動きを阻止する事が出来るのに───
それができない。
涙で滲んだ視界に映るのはニヤリと笑う信長様の顔。
「やめてほしければ先ほど言った言葉を言ってみるんだな」
「ふ……っ……!」
やだっ……
自分じゃないような変な声がでちゃう。
「言ってみろ」
「んっ……!」
指先がだんだんと私の大事な所に近づいてきて、何をどう言ったらいいのかわかんないよっ
頭の中はぼやけるし、ぐちゃぐちゃだし、
「お願い……やめて……」
「そうは言ってないようだが?」
「ふっ……んっ……!」
耳に信長様の息がかかって崩れるように座りこんでしまった。
少しでも信長様と距離がとれて安心した私の目からは涙がぽろぽろとこぼれ落ちていく。