第14章 お口が甘いのは?
「お前と話をしていると無性にドングリを投げつけたくなる」
「ドングリですか?……必要ならば拾って来ますが?」
「……もういいよ。さっさとを連れて信長様の所に行きなよ」
家康さんと三成くんの噛み合わない会話に突っ込みをいれたいけど、いれるタイミングがわかんない。
「では家康様もご一緒に」
「断る」
きらきらした笑顔の三成くんと思いっきりイヤな顔をしている家康さん。
相変わらずな関係に苦笑いが浮かんでしまう。
「?……そんなに様とご一緒したいんですか?」
違うと思いますよ
「……もういいから───」
「は、はい!」
「早く三成と行って」
「わ、わかりました!!」
家康さん──怖いっっっ
こめかみがピクピクとしてるもん
これ以上、三成くんと会話したら絶対に血管が切れちゃいそうだよ。
「さ!三成くん!!信長様の所に行こうね!!」
三成くんの背中を押して部屋を出ると後ろから盛大なため息が───
「あはは……」
乾いた笑いが漏れてしまうけど、家康さんと三成くんのやり取りが好きな私。
三成くんは天真爛漫?ポジティブ?で家康さんのどんな言葉でも温かく受け入れるし、家康さんもキツい言い方をしたりするけど、本気で三成くんを嫌いじゃないのがわかるから。
「ふふっ」
「ん?どうしたんですか?」
突然笑いだした私を不思議そうに見つめる三成くんに
「なんでもないよ」
と笑顔で答える私。
続く▷▷▷