第9章 美しい人との出会い
「謙信様!どこに行ってらしたんですか?!捜しましたよ」
「佐助……」
「はい?」
「安土にいる男は弱くてつまらん」
「……誰かと仕合いをしてきたんですか?」
「ただの雑魚だ」
「まったく……勝手にいなくなるのはやめて下さいよ」
「佐助が俺の相手をするなら居てやってもいいぞ」
「俺は忙しいんですよ。天女を……さんを救いだす方法を考えてるんですから」
「……天女……!!」
「どうしたんです?」
「あの女……天女だったのか」
「はい?」
「……そうか」
「まさか……謙信様……さんに会った……なんて言わないですよね?」
「会ったぞ」
「?!どこで?!まさか……安土城に忍び込んだんですか?!」
「ふむ……忍び込んで信長と遣り合うのもいいな」
「ダメですよ!」
「なら俺を退屈させるな」
「我が儘は言わないで下さいよ
(謙信様を満足させるなんて体がいくつあっても足らないに決まっている。
……それにしてもさんは外に出られる状況になっているのだろうか?
安土城に忍び込んで様子を伺った方がよさそうだな)」
続く▷▷▷