第4章 スキル
仁希「・・・随分とまぁ、機械が増えたなぁ?怜?」
猿比古が寝静まった夜、仁希は返って来た。
怜「ひこも、パソコンする。」
カタカタとキーを叩きながら言う怜。
そんな怜に近寄って行ってスクリーンを覗く仁希。
仁希「・・・おいおい、これお前の仕業かよ。」
怜「?何??」
仁希「ま、俺もたまたま見ただけだけどなぁ・・・。ニュースでやってたぞ。」
怜「へぇ・・・。でも仁希、これ私じゃない。」
仁希「・・・あ?」
怜「ひこ。・・・教えたのは私。ウィルス流してるのも私、だけど。」
ピタリと一瞬動きが止まったが、
仁希「ギャハハハッ!!マジかよ!!おサルそんな事出来んのか!!」
そんな仁希にきょとん、としながら返す怜。
怜「仁希、出来るでしょ?」
仁希「・・・あぁ。やっぱ、血は行ってんだなぁ。」
ワシワシと怜の頭を撫でる仁希。
怜「だって、仁希、」
仁希「いいか、怜。お前はここにいろ。」
怜「・・・。」
仁希「お前が何隠してんのかは知らねぇけどな、その事で泣くな。」
そう言われてしまえば、怜は何とも言えなくなった。
仁希「お前は伏見怜でいいんだよ。」
怜はにこりと笑って、うん。と答えた。