第8章 吸血鬼
「お、、!みやび!!目が覚めたのか!!?」
ぼーっと窓から見える空を眺めていると、目を覚ました優が立ち上がり言った。
「優、おはよう」
私は微笑む。
殺し合いなんて、吸血鬼との戦いなんてなかったかのような笑顔で。
「俺、みんなを呼んでくる!」
そう言って優は病室を出る。
そんな優の首元にはガーゼが貼られていた。
私がいないあいだに何があったのだろう。
優は吸血鬼に血を吸われたのかな?
元気そうだったから、大丈夫なのかな、、?
私はそんなことを考えながら、再び空を見た。
澄んだ青色。
平和の象徴と思われるくらい美しい空。
これまでの戦いは全部嘘だと思えそう。