第10章 記憶
次の日の朝。
私は、朝ごはんの準備を終えて、みんなを起こした。
「私、決めたよ!!今晩、みんなで逃げ出そう!」
みんな嬉しそうな反応をしてくれた。だけど優だけはなぜか不機嫌だった。
夜になっても優の機嫌は良くならなかった。
「優ちゃん。怒ってる?」
ミカが聞いても無視。
これは、完全に怒ってる。
「ゆ、優?今日は記念すべき日だよ!だって、もうこの世界から出られるんだもん」
「なんだよ、それ。今まで嫌だとか言ってたくせに」
あー。完全に怒ってる。
私はミカと顔を合わせて困った顔をする。
優は、夜ご飯のカレーを食べて少し機嫌が良くなったようだけど、、、
そして、0時に家を出る。
若干、優の機嫌は悪いけど、朝よりいいからよかった。