My important place【D.Gray-man】
第45章 10/31Halloween(番外編)
「だから……壊れ物みたいに扱わなくたって、いいから、ね」
最後の言葉は萎みつつ。
伝えられた真意を、最後だけは神田も読み取れた。
ノアという立場であることが判明した雪に、そのことを知ってる者達は変わらず彼女と接し関係を保っている。
しかしそれができなくなった者も、少なからずいる。
神田の後輩に当たるチャオジー・ハンも、その一人だった。
ノアメモリーに寄生されているアレンにも嫌悪感を見せていたチャオジーが、AKUMAに家族同然の仲間を大勢殺されたチャオジーが、ノアである雪に対し変わらぬままでいることの方が不可能だった。
以前は神田のバディである雪のことも尊敬し、親しんできたチャオジー。
それが今では、目も合わせず言葉も交えない。
わかってはいたが、いざそんな態度の人物を目の前にすると言葉の一つも上手く出てこなくなる。
チャオジーを前にすると、足が竦むような思いを雪は感じていた。
本当は、それが当たり前の反応なのだろう。
"敵"だと見做した、曾ての仲間への態度など。
アレンやラビ達のように、変わらず仲間として友として接してくれることの方が、奇跡のようなものだ。
そして。
「スパスパ頭叩かれるのも嫌だけど…ユウが離れていく方が、もっと嫌だから」
そんな雪を変わらず好きだと言ってくれた、神田もまた。