My important place【D.Gray-man】
第45章 10/31Halloween(番外編)
くたりとシーツに力なく落ちる体と散らばる髪の毛。
体重を掛けないように自身の体を支えながらも、その柔らかい体に被さったまま肌と肌を密着させる。
「は……ん、」
ゆっくりと噛み付いた項から口を離せば、甘い吐息と共に真っ赤な血が一筋、雪の細い首を滴り落ちた。
勿体無い、と体が勝手に動く。
赤い雫がシーツに染み込む前に舌で神田が拭えば、密着した肌がぴくりと戦慄く。
「…雪」
顔を寄せて名を呼べば、力なくも反応を示した雪の顔が振り返る。
半開きの唇に同じものを押し付ければ、いつもは静かに受け入れる顔が退いた。
「駄…また、傷付け、たら…」
「しねぇよ。大丈夫だから」
「……ん…」
優しい声で促して、しかと金瞳を見つめる。
赤い雫を零したような神田の瞳に捉えられ、気付けば素直に従っていた。
重なる唇。
いつもより尚更ゆっくりと慎重に、お互いの舌と舌が交じり合う。
牙を触れさせないように、と自然と大きく口を開けば、ぬるりと躊躇なく潜り込んでくる神田の舌。
柔らかな愛撫。
舌裏を擽られれば自然と吐息も熱さを増す。
「んっふ、ぅ…っ」
カチリと微かな音を立てて、触れ合う互いの牙。
それすらも気にならない程、舌の愛撫に徐々に夢中になってゆけば、不意にぞわりとした感覚が雪の体を襲った。
「ぁ、ン…っ尻尾だめ…っ」
そろりそろりと、尾の付け根を握った神田の指先が丁寧に撫で上げてくる。
その度にぞわりと背筋を這う確かな感覚。
堪らず唇を離して呼び掛ければ、神田は熱い吐息をついた。
「もう少し味わったっていいだろ。今しか見られねぇもんなんだし」
「それ…ンっ遊ばない、でよ」
「遊んでねぇよ。愛でてるだけだ」
「そんな、したらまた…っ」
「わかってる。無理させねぇから…もう少し、このまま」
尾から離れる手。
代わりに背後から抱き竦められ、雪は微かに身動いだ。
首を捻り顔を寄せれば、深紅の瞳と交わり絡む。
「じゃあ…もう一回。キス、して」
強請るようにぽそりと呟けば、深紅の瞳が和らぎ細まる。
そっと寄せられる顔に、雪は気怠げな中に溜まる心地良さを感じながら、ゆっくりと瞳を閉じた。