• テキストサイズ

My important place【D.Gray-man】

第43章 羊の詩(うた).



(考えろ、オレ。考えろ)


 湧き立つ感情を抑えながら、冷静に思考を回す。
 この状況で今、自分ができることはなんなのか。


「……っ」


 ブックマン一族としての立場。
 助けを乞うた雪の姿。
 考えても考えても、的確な打開策など出てこなかった。


(…やっぱこれしかねぇか)


 出てきたのは、曖昧な方法だけ。


「……」

「待てラビ」


 雪達が出て行く扉とは、反対の扉へと踵を返す。
 そんなラビの行動がまるで予測できていたかのように、すぐさま止めに入ったのはブックマンだった。


「何処へ行く気だ」

「…何処だっていいだろ」

「忘れたのか。我らは"ブックマン"として月城雪に関わっているのだぞ。勝手な行動は許さん」

「…別になんもしねぇよ」


 背を向けたまま応えるラビの言葉は真意なのか。
 師の鋭い視線を背中に感じながらも、ラビは淡々と感情の読めない声で受け答えるだけだった。


「本当じゃな」

「しつけーさジジイ! 嘘なんてつかねぇよッ」


 尚も問いかけてくるブックマンに、反発するように声を荒げる。
 振り返りそれだけ告げると、ラビは扉へと駆け出した。

/ 2655ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp