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My important place【D.Gray-man】

第43章 羊の詩(うた).



 ワイズリーの重々しい言葉に、その場の空気が静まり返る。
 連動して重さを増す空気を止めたのは、ロードの溜息だった。


「んもう。ほんと、男って面倒臭い生き物だよねぇ」


 とても幼女が放つ言葉とは思えない台詞を、艶のある溜息と共にぽとりと落とす。


「すぐ理想ばっかり追うんだから。ワイズリー達がそれでよくても、とばっちりを受けるのは雪なんだよ」


 ティキの腰に回していた腕を放して、小さな背中の後ろで両手を組みながら皆を見渡す。
 可愛らしいつり目を細めて、にこりと笑うと容赦なくロードは切り捨てた。


「それで雪を失う羽目になったら、家族であってもボク容赦しないから★」

「「「……」」」

「ヒ…」


 思わずごくりとジャスデビ達が生唾を呑み込む程、冷ややかな声で。
 例え見た目が幼女であっても、長子である彼女の立場は家族の中でも一歩抜きん出ている。


「それならせめて蛇の口から雪が顔を出すまで待ってよね。今は救い出せる可能性は限りなく低いの」

「…なんでそう言い切れるんだよ。ロードの能力でこっそり島に道作って、隠密で忍び込めばいけるかもしれねぇだろ」

「無理。あの島には鴉っていう中央庁の手足の"目"が隙間無く張り巡らされてるから。ボク達が踏み込んだら敵側に知られちゃう。教団に辿り着く前に雪はアウトだよ」

「ヒ~…じ、じゃあ直接敵のアジト内部に道を繋げれば…っ」

「それはもっと無理。教団には強いイノセンスと鴉の結界が張ってあるから、アレンの使える方舟しか道は繋げられない。ボク達の能力は一切利かないよ」

「んじゃあオトリ作戦でも使って、敵の目をそいつらに引き付けてる間にあの女を助け出せばいいんじゃねェ?」

「だからぁ、目立つ行動はダメだって言ってるでしょ! 話聞いてたのかよぉっ!?」

「イデッ!」


 ティキとジャスデロの案をあっさりと否定し、名案とばかりに声を上げるデビットの額を、びしびしと指先で容赦なく突き刺す。

 いつもは無茶をやる側のロードが、ここまで止めに入るとは。
 それ程雪への思いが強いのは、彼女も同じらしい。

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