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My important place【D.Gray-man】

第43章 羊の詩(うた).



「貴女にとって神田ユウとはどういう存在ですか?」

「……」

「…まぁいいでしょう。なんとなく察しは付きました」


 表情を強張らせて返事をしない雪に、ルベリエは更に笑みを深めた。
 他人に興味を見せない神田が、自分との間に割り入って反発してまで雪を連れ出した。
 その行動でなんとなく察しは付いていた。


「では問い方を変えましょう。月城雪。神田ユウに余計な手出しをされたくないのであれば、私に従いなさい」

「ッ…!」


 息が詰まった。
 強張る雪の体に、揺れた枷の鎖が不規則な音を立てる。


「大切に思うものを傷付けられたくないのであれば、従順な態度を見せることです」

「っ…何を言って…っユウは、教団のエクソシストです…ッ貴方の味方でしょ。私に手出しするのはわかるけど、ユウに手出しするのは間違ってる…ッ」

「…はて? 何を言っているのやら」


 低く塗り換わる雪の声に動じることなく、ルベリエはさもおかしいと言わんばかりに首を傾げてみせた。


「"あれ"は教団の為の人柱。所詮道具に過ぎない。それをどう扱うかは、持ち主の自由でしょう」

「…っ…!」


 どんな生い立ちであれ、神田は生きている人間だ。
 微塵も人として扱っていないルベリエの言葉に、雪は奥歯を噛み締めた。
 ふつふつと湧くのは確かな"怒り"。


「ユウは…エクソシストは、貴方の所有物じゃありません…!」

「おやおや…何をおかしなことを。彼はこの教団の為に造られた存在なのですよ。生きる価値は我々の為に戦うことで生まれる。彼を造り出す為に、我々は沢山の犠牲を成してきた。その犠牲一つ一つを、貴女は知っているのですか? その者達の死にゆく顔を見たことは?…何も知らない貴女に知った顔で諭される理由などありましょうか」

「っ…それは…」


 針のように鋭く突き刺さるルベリエの言葉。
 どんなに腹が立つものでも、彼の言葉は確かな理由が存在する。
 何も言い返せずに、雪は語尾を濁す他なかった。

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