第4章 登場! 青学レギュラー陣
菊丸「越前リョーマぁ?」
河村「聞いたことあるか?」
乾「…いや…」
『…』
不二「桃の話じゃぁ並の1年じゃないってよ?」
菊丸「…まぁ、アイツが言うんだからそーなんじゃねーの?」
大石「ははっ 大歓迎じゃないか!」
菊丸「…まぁねぇ~…」
『…クス(苦笑』
朝の登校時間。話しているのは、青学テニス部レギュラーとマネージャーである雅。内容は、昨日雅達が遠征試合で学校を空けている間に、桃ちゃんこと二年生レギュラーの桃城武が試合をしたという謎の?一年生【越前リョーマ】のこと。
不二「雅? どうかした?」
『ん?…ふふ、何でもないわ(妖笑』
正直、苗字で直ぐに自分とリョーマが姉弟であることはバレると思っていたのだが、気づいていない様子に苦笑する。
不二「そう? じゃあ行こうか。」
『ええ。』
不二、菊丸とは同じクラスの為一緒に教室まで向かう。
菊丸「でもさぁ~あの桃とやりあったってのもスゴイよね~」
不二「そうだね。やっぱりそれ相応の経験者かな?」
菊丸「でも、うちはそんなに甘くないぞ~」
(『…クス 夏かぁ…長いわねぇ(苦笑』)
二人会話を聞きながら雅は、一人考えていた。
―リョーマならレギュラーにもなれるかもしれない―と。
しかし、1年生はレギュラーを決める校内ランキング戦には出られない。
それを少し残念に思ったのだ。
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不二「…雅、顔色が悪いけど…大丈夫かい?」
それは、お昼休みになる少し前の化学室での授業中のことだった。
朝よりも顔色の悪い雅を心配した不二が、そう声を掛けたのだ。
『ん? ああ…うん…大丈夫…(苦笑』
不二「…あまり無理しちゃダメだよ?」
雅の身体があまり強く無い事を知っている不二は、何かと雅を心配してくれるのだ。
菊丸「不二ー! …ん?雅〜 どうかしたの~?」
『…ううん…何でも無いよ(微笑』
大丈夫、と応える雅だが、病院を連想させる様な特有の臭いがするこの化学室は正直、雅にとって居心地の良いところでは無い。