第3章 王子様の初出陣・恋人同士の甘い一時
『…いい…?駅の北口から出て真っ直ぐ…リョーマ…聞いてるの…?』
リョーマ「…うん、ん…ふあぁー…Zzz …」
『クスッ リョーマ…ほら起きて…?早くしないと、大会…遅れちゃうわよ?(苦笑』
今日は、リョーマが日本に来て初めてのテニスの大会がある。しかし残念なことに、雅には今日、とても大切な約束がある。まだ日本に不慣れなリョーマを一人で行かせることに多少の不安もあるが、そこは彼女の性格上、「まぁ、大丈夫だろう」ということで落ち着いた。(自己完結。)
『…ほらリョーマ…いい加減起きなさい?』
リョーマ「…ふぁっ…~… おはよ、姉貴…」
『うん…おはよう、リョーマ。私はもう行くけど…気を付けてね?』
リョーマ「ん、…いってらっしゃい…」
『うん、行ってきます。…いい?駅の北口を出て真っ直ぐよ?』
リョーマ「…わかっ、た…」
『クスクス…(苦笑)』
わかったと言いながらもまだ眠そうに目を擦るリョーマに呆れつつ、雅はリョーマを残し階段を降りていく。
『お母さん、リョーマ、一応だけど…起きたわ。』
倫子「ありがとう。貴女の方は時間、大丈夫なの?」
『うん。少しギリギリだけど、大丈夫。』
倫子「そう、遅れないようにね? お友達待たせちゃダメよ?」
『はーい(苦笑』
雅が支度をしていると、父が来て、何処かへ行く装いの雅を見て不思議に思い問い掛ける。
南次郎「ん? なんだ?雅、どっか行くのか?」
『ん、ちょっと部活の買い出しに。』
南次郎「おーそうかそうかぁ~ 気を付けて行ってこいよー」
『うん、行ってきます。』
そして相変わらずのマイペースで集合場所へと向かう為、家を出る雅。
―一方、雅が家を出た後の越前家では…
南次郎「ははっ 雅のマイペースは相変わらずだなぁ。」
倫子「ふふ そうねぇ…あそこまでマイペースだと本当に誰に似たのかしらねぇ?」
南次郎「あいつはマイペースな上に極度の天然だからなぁ。…もう、何も無きゃ良いんだがな…」
倫子「…そうね…」
こんな会話がされていたことを、雅は知るよしもない。