第7章 戻った日常と可笑しな始まり
トド松side
『ははっ…トド松どうしたよ?すっごく赤い顔してる…』
アイ兄さんが僕の頬っぺたをスルリと撫でる…僕の頬っぺたに当たるアイ兄さん指は少し冷たい…確か手が冷たい人は心が優しいって言ったっけ…
アイ兄さんは確かに僕たちには優しい…どろどろに甘さかしてくれる…でももし僕らに何かあったら…その相手には容赦ない…
…昔まだ僕らが成人に達してなかったとき…学生の時は僕らが通っていた学校は少し…てかかなり荒れてた僕らもまぁまぁ喧嘩もした…
でもそんな学校も今ではおとなしいものだ…なぜかと言うとそれはアイ兄さんが起こした暴動のせいだ…喧嘩なんて日常茶飯事だった僕らそれでもって負け知らず…でもそのときは違った…
僕ら六つ子VS…何人だっけ?…確か五十人は下らない位いた…どれだけ減らしてもまた応援を呼ばれる終わらないループ
…みんな体力が無くなって流石に多勢に無勢…ボロボロのぼろ雑巾見たいになってく僕たち…特におそ松兄さんやカラ松兄さん…僕達を守るために更に蹴られ殴られ…もうだめだって思った…
でもその瞬間…何て表現していいか、わからない音…何かが壊れるっていうか破られた音みたいなの…僕たちをボコボコにしているやつらも流石に注目してそっちを向いた…
そこには鉄でできた扉を蹴り破ったと思われるアイ兄さんがいた…汗だくになっているところを見てもかなり探し回ってくれたみたい…
それが僕らが初めて本気でキレたアイ兄さんを見たときだ…お腹の奥底から出たと思われる声がした…『テメーらか…俺の弟拐ってそんなにケガさせて泣かせてんのはァァァアア…!?…ぶっっっ殺してやる!』
そのあとは瞬殺だった…まさか鉄の扉を蹴り破ぶる奴がいるなんて誰も思わないだろう…反応が遅れたそいつらは先ずアイ兄さんの回し蹴りをくらい
そのあとハッも動いても直ぐにアイ兄さんの手にある鉄パイプを顔面から受けた…
そのあとはアイ兄さんの一方勝ち…でも他のやつらもバカじゃない…僕らを人質にしようとした…僕に手が伸びてくる…でもその手は僕の目の前で普通曲がらない方向に曲がった…