• テキストサイズ

銀の風

第19章 再開とコインゲーム


「ゴン!!フーガ!!あと、えーと
 クラピカ!リオレオ!」

「レオリオ!!」

「ついでか?」

名前…間違うかフツー?


「久しぶり!!よく来たな!!どーした、
 ひでー顔だぜ」

「キルアこそ!」


ゴンはともかく、キルアはどーした?

また治さねぇと。…オレ絶対ハゲるな。


「早速だけど出発しよーぜ。とにかくどこ
 でもいいから。ここにいるとおふくろが
 うるせーからさ」

あー、あのヒステリックマザー?うん、あの人
は煩そう。


「じゃーな!!あ、そーだゴトー。いいか、
 おふくろに何を言われてもついてくんなよ」

「承知しました。いってらっしゃいませ」


あ、メガネさんゴトーっていうんだ。
…散々メガネさんでスイマッセーン。




「ゴトーさん、キルアがいなくなったら
 さびしくなるね」


いまだに頭を下げていたゴトーさんのとこに
ゴンはいた。


「いいえ…私共執事は雇用主に対し、特別な
 感情は持ち合わせておりませんので」

「うそつき!」

あはは…まぁ"許せねぇ"って言ってたしなぁ。



「ゴン、そろそろ行こーぜ?」

「ゴン君、フーガ君」


ゴトーさんはオレ達を呼び止めると、もう一度
コインを弾いた。


「さあ、どっちです?」

「左手、でしょ?」

「うん。左」



ニッって笑ってゴトーさんが手を開くと…



「…あれ?」

「うそ…」




コインは右手にあった。


「そう…トリックです。
 世の中正しいことばかりではありません。
 お気をつけて。

 キルア様を、よろしくお願いいたします」


そう言ってゴトーさんはオレ達に深々と
頭を下げた。



ほら、やっぱ寂しいんじゃん。

でも、本当にキルアのこと心配してんだな…




それまで見えなかったゴトーさんの"顔"に、

少しだけ信頼の表情が見えた気がしたんだ。

/ 155ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp