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銀の風

第18章 暗殺一家


中に入ると森、森、もうひたすら森。

けどオレが今まで見てきたどれよりも暗い森だ。


「…こんなん初めてだ」

「え?どうしたの?」

「何も聞こえないんだよ。鳥の声とか聞こえる
 はずだと思ってたけど」

「…あ、本当だ」

「?オレにゃ何も聞こえねぇぞ?」

「だろうな」

「クラピカ…てめ…つーか、オレ達も入って
 平気なのか?」


「ええ。試しの門から入れば大丈夫ですよ。
 ミケーーー!!おいでー!!
 ――って呼ばなくても来るんですけど」


来るんかいっ!何で呼んだのさ!




 フーッ フーッ



「「!?」」



荒い鼻息とともに出てきたのはバカデカい
………犬?

…え?犬?ミケ?ミケランジェロの間違いだろ。
てか、そーであると信じたい。


「ゴン君、フーガ君、コイツと戦えるかい?」


「いやだ、怖い。絶対戦いたくない」

「オレも…ムリ。これとはキツい」


こいつ眼に光りっつーか、生気ねーんだもん。

…あれ?どっかでそんなヤツいたような…
ま、いっか。


「よし。じゃ、こちらへどうぞ」

「「え?」」

「すぐ近くに私ら使用人の家があります。
 まぁ泊まって行きなさい」


いつの間にか日はとっくに暮れていた。








で、ゼブロさん家でまたお茶もらってる
訳だが………

湯飲み20キロってどーゆーことよ。

ガッツリ溢しちまったじゃねーか。どーすんだ
コレ。



「それじゃあ、この国にいられるのは長くて
 1ヶ月ですね」

オレ達は観光ビザで入国してるから、そんなに
長くはいられないんだよなぁ…。


「もしよければ、この家で特訓してみませんか?」

「!」

「勿論このまま山に向かってもらってもいい
 んですが、多分それも納得いかないでしょう?」


うん。今ゼブロさんに門開けてもらって
入ってんだもん。

そりゃ納得できないね。


「試されるのは不本意でも」

「他に方法がないのなら」

「たとえ1ヶ月でも」

「やるしかねーか」


おおおー、満場一致!


「よっしわかった!!世話になるぜ!!」



つーことで、残り1ヶ月はゼブロさん家で
お世話になることに決まった!



…え、コレ着んの?

上下で50キロって……重っ!!
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