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銀の風

第7章 詐欺師の塒


また暫くすると、更に霧が濃くなってきた。

もうパーカーの袖びしょびしょだよ。
オレ水苦手なのに。(どーでもいい)



「もう前を走ってる奴すら見えなくなって
 きたな」

「あぁ…」




うわぁぁぁぁああ!!
ぎゃぁぁぁああ!!



辺りに悲鳴が聞こえ始めた。

「何であんな離れた方向から悲鳴が!?」

「だまされたんだろ」

「多分集団でだまされたんだろうな
 何か後ろの人の気配少なくなってるし」


するとゴンは後ろの方を気にしだした。

《まさにクラピカとレオリオもあの中に…》

本当優しいな、ゴンは。
いつかそれが裏目に出なきゃいいけど…





「「ゴン!!」」

「え?何?」

オレとキルア、2人で呼んでやっと
ゴンは気づいた。

「ボヤッとすんなよ
 人の心配してる場合じゃないだろ」

「うん…」


「さっきフーガも言ったけど、前を走る
 奴すら霞んでるんだ。はぐれたら
 一発アウトだぜ」

霧はさっきから濃くなるばかりだ。
霞むどころか見えなくなってきてるよ。

「せいぜい友達の悲鳴が聞こえないよう
 祈るんだな」

キミは冷たいな、キルア。




ひぃぃぃぃ
ぎゃぁぁぁああ
「ってーーーー!!」





「!!」

「ん?」



もしかして、もしかする?




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