第29章 不思議な系統

　　　ツツー…


「あ、水が増えたっす」

「ってことはゴンは強化系か」

「予想できたけどな」

「それな」

「え!?」





　　　ユラ…ユラ…


「葉っぱが動いた？」

「葉が動くのは操作系の証です」

「じゃあズシは操作系なんだね」

「自分強化系かと思ってたっす」

「ベ〇ブレード操ってそう」

「ぶフォｯw」←吹いた





　　　…………。


「な、何もおこんねーぞ？」

「見事なくらい何もねーな」

「？」

「もしかしてオレって才能ない？」

「いえいえ。その水を舐めてみてください」


「…ん？」

「ちょっと甘くね？」

「本当だ。これただの水じゃないの？」

「水の味が変わるのは変化系の証です」

「じゃキルアは変化系か」





　　　…………。


「あり？オレも変化系か？」

「でも、フーガさん。今葉っぱちょっと
　動いたっす」

「え？」

「？…フーガ君、もう少し"練"を続けて
　ください」


　　　ユラ…ユラユラ…


「あれ？今度は葉っぱが動いたよ？」

「でもさ、この水も甘いぜ？」

「ウイングさん、これってどういう事？」

「それぞれの変化は操作系と変化系に属します
　が…。どちらも最も相性の悪い系統ですね」

「何で仲悪いのに一緒にペア組んじゃってん
　だよ。離婚まで発展しそうな夫婦喧嘩
　起きるじゃねーか」

「どんな例えしてんだよオメーは」


「んー…。あ！ねぇフーガ、あの猫目の状態
　でもっかいやってみてよ！」

「え？"暁の眼"で？」

「…なるほど。確かにフーガ君は"暁の眼"の
　時のほうがオーラの量が多いんでしたね」

「そーだけど…どーやって出そう？」

「まかせろ」


キルアの声がいつの間にかオレの後ろから
聞こえて、振り替えったら純度120%の殺気
出してるキルアがいた。


……え？


　　　ヒュオッ

「ちょっ、おｨｨｨｨｨｲｲ!!オレ殺す気か
　キルアｧｧｧｱｱ!!」

「チッ、動くなよなー」

「ちょっとキルア君？話聞いてる？
　聞く気ある？」


　　シュッ


「おいキルア君、誠意って何かね」




キルアがもう一撃ナイフと化した手刀を
オレに向けたとき―――――――


　　ベシッ!!

「って!!」


「｢｢｢??｣｣｣」