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銀の風

第27章 自己中と気違い


『さぁーいよいよです!!
 ヒソカ選手vsカストロ選手の大決戦!!』

あのあとロビーに戻ってきてすぐに会場に
入った。

だって誰にも会いたくなかったんだもん。


「…キルア、どっち勝つと思う?」

「さあな。2人ともどんな能力なのかハッキリ
 わかったわけじゃないし。何で?」

「いや、共倒れしねーかなーって」

「共倒れって…」


ヒソカボコってくれたら嬉しいけど、
逆にカストロが負けても多分ざまぁぐらいしか
思わねぇし(おい)。


「始めっ!!」


「行くぞ!」

最初に動いたのはカストロの方か。

思いっ切り跳んでったけど、それ絶対
避けられ…


  バキッ!


「…え?」

あ、当たった?


《避けたはずの攻撃が…?》


「うわっ!?」

「どーした?」

「いや…初めてヒソカの"声"聴いたわ。
 あいつも何が起こったか解ってねーな」

「ふーん。今何かカストロがダブって見えたと
 思ったけど…フーガは何か見えたか?」

「あー、オレもダブって見えた。キルアも
 見たっつーことは錯覚なんかじゃねぇな」

「あいつの能力か…」


なんだろ。ダブっていいことあるか?

自分が2人いたら…喧嘩しか起こんねーよ。
んな面倒いのは御免だな。


あ、またヒソカ挑発みたいなのしてる。

カストロ調子乗ってんなー。


「本気を出すかどうかはボクが決める♠」

「そうか…では早めに決断することだ」


そうカストロは言うと、また攻撃しにいった。

ヒソカなら避けれそうななぎ払いだけ…


  ベリッ!


あ"あ"あ"あれ痛い!!音だけでも充分痛い!!

ほっぺた抉れたんじゃね?


あ、でも今のはハッキリ見えた。

ヒソカの後ろに、もう1人カストロがいた。




…もはやダブった、のレベルじゃなくね?
え、何?瞬間移動?


そのままカストロはまた消えて、ヒソカに
不意討ち的な蹴りかましてダウンをとった。


「…やっぱり」

「え?」

「何か、"顔"の気配が消えない。むしろ
 増えてってる」

「増えてる?」

「ん」


ちょうど1つから2つに、増えてる感じ。

何だろ?こんなん初めてだからわからん。

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