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銀の風

第26章 息抜きってこんなに危なかったっけ?


「何頼むんだい?」

「あんたに帰らせろってこと」


そのあと連れてこられたのはカフェ。

何でここなんだ?つーか、オレはただの
話し相手か。

…何かもう泣きたい。いろんな意味で。



とりあえず顔合わせたくないから、テーブルに
突っ伏しとくか。



「帰りてー」

「もうちょっと付き合ってよ♣…で、何頼むの?」

「………オレンジジュース」

「かわいいね♥」


やめろォォォ!!寒気しかしねぇ!!

あと、そこ!ガキくせぇとか言うなよ!

今ホントに飲みたかったんだよ!!




「んで、そろそろ何の用か教えてくんない?」

「キミに会いたかったから♦」

「バルス」

「♠」


「で!マジで何の用だよ。そろそろ本気で
 帰るぞ」

「そんな大したことじゃないよ♣ただその
 髪の毛のこととか訊きたくてね♦」

「えー……ヤダ」

「どうして?」

「何かヤダ。面倒なことになりそうな気しか
 しねーし」

「じゃ当ててあげよっか♥キミの髪にはキズを
 治す力がある♠」

「!!…な、んで…」


ウソ!?何で知ってんの!?

オレこいつに話した覚えなんて"ついうっかり"
でもねぇぞ!!


「キミ、わかりやすいね♥」

「オレ言った覚えねーんだけど!?」

「奇術師に不可能「あ"ーうぜぇ!」…ひどいなぁ♠」


うわぁ~こいつに知られたとか、もう終わり
じゃねーか!

何起こるかわかんねーよ!



「あの瞳は?」

「ん?」

「金色のネコみたいな瞳さ♦」

「言うか!!」


髪の毛のことバレてんのに、尚更そんなこと
言えるかっつーの!!

…てか、ヒソカも金色じゃん。やっべ、被った。


「つれないねぇ♥」

「別に合わせてるつもりねぇけどな」

もー帰らせくれー。…そろそろ逃げよっかな…


「逃がさないよ♠」

「え、何でわかった!?」

「声にでてた♦」

「ノォォォオオオ!!」


マジか…。あー帰りたいー!
…あ、コンビニの場所知らねーんだ。


「あ、そうそう♠」

「あ?」


 

   トンッ…


「…ッ!?」

「キミに会わせたい人がいるんだった♥」


こいつ…手刀入れやがった。

…この人さらいめ。さっさと目覚めて警察に
通報して…

あ、コンビニの場所知らねーんだ。

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