第22章 力試し
とりあえず50階待ち合い室にて待機中。
こんなとこに子どもがいるのが珍しいのか
視線が痛い。
「まぁ、この階程度の相手なら楽勝だよ。
気楽に行こーぜ」
「そお?」
《キルアさん、声でかいす…》
「しょうがないよズシ。キルアはそーゆー
ヤツだから」
「!!…オ、オス」
「何か言ったかフーガ?」
「いや何もー」
何だろうね、今殺気感じたよ。
てか周りにいた人(ほぼ男)もイラついた"顔"
見えてるし。
『キルア様――
「お、お呼びだな」
「何か早くね?」
――ズシ様、57階A闘技場へお越しください』
「あら」
「あー…ズシ、頑張れ」
50階初戦でキルアと当たったか…。
ごめんズシ、頑張れぐらいしか言えないよ。
「押忍…!胸、お借りします!」
「おう。まぁクジ運クジ運。次がんばれよ」
キルアに至っては絶対応援する気ねぇだろ!
「じゃ先にー」
「いってらっしゃーい」
「2人共頑張ってね」
「60階ロビーで待ってるからな」
ちょ、キルア…んなハッキリ言わなくても…
もうズシプレッシャー掛けられまくってるよ。
「…キルア、デリカシー無さすぎだろ」
「あはは…だってキルアだもん」
『フーガ様、イリーナ様、55階C闘技場へ
お越しください』
「お、オレか」
「3人とも行っちゃうのか~。頑張ってね、
フーガ!」
「おお。行ってきまーす!」
50階初試合、イリーナってどんなヤツだろ。