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銀の風

第22章 力試し


とりあえず1階をラクラクで突破したオレ達
は50階に向かった。

その中にはさっきの年下っぽい男の子も
いた。


「押忍!自分ズシと言います!御三方は?」

「オレ、キルア」

「オレはゴン。よろしく」

「オレフーガ。よろしくな~」


何だろうな、ズシの礼儀正しさを見てると
オレ達も押忍って言いたくなる。


「よろしくっす!さっきの試合拝見しました。
 いやー、すごいっすね!」

「何言ってんだよ。お前だって一気にこの階
 まで来たんだろ?」

「ズシもすごいじゃん」

「そうそう。一緒だよ」


「いやいや、自分なんかまだまだっす」


何この子。素晴らしい謙虚さだな。
まったく、誰かさんに見習わせたいよ。

…言ったら殺されそうだけど。


「ちなみに御三方の流派は何すか?
 自分は心源流拳法っす!」

ズシはビシッと決めて言ったけど……

…流派ねぇ…。


「特にこれっていうのは」

「別に…」

「ないよな」

「ええ!?」


だって流派なんてねぇ。殆んど意識したこと
ないし。ってなるとやっぱ我流かな。


「誰の指導もなくあの強さなんすか…
 自分ちょっぴりショックっす」

ズシ、キルア達と比べたらダメだって。

でもズシも十分強いって思うんだけどなぁ。


「ズシ!よくやった」

「師範代!」



向こうから来たのはメガネのお兄さん。

師範代って言われてるのはスゴいけど
寝癖とはみ出たシャツが気になるな。


「ちゃんと教えを守ってたね」

「押忍、光栄す。師範代またシャツが」

「あッ、ゴメンゴメン」


…だ、大丈夫かこの人。

「そちらは?」

「あ、キルアさんとゴンさん、それにフーガさんす」

「はじめまして、ウイングです」

「「「オス!」」」


あ、言っちゃった。ま、ゴンとキルアも
つられてるからいっか。


「まさかズシ以外にも子どもが来てるなんてね。
 君達はなんでここに?」

「えーと、まあ強くなるためなんだけど」

「正直言うとお金が無いんで小遣い稼ぎも
 兼ねてるんだ」

「キルアここの経験者なんです」

「そうか…この先もくれぐれも相手と自分、
 相互の体を気遣うようにね」

「「オス!!」」


何か不思議な感じの人だな~。

そのまま暫くキルアに着いていったら
小さな窓口に着いた。




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