第2章 【R15】男の勲章
すっかり夜は更けていた。
何度も何度も愛し合った身体は重い。
トクン、トクン、トクン。
リズムよく打っている心臓の音に耳を傾けながら、翔くんの腕の中で幸せを噛み締めた。
「……身体、大丈夫か?痛くなかった?」
「うん、ちょっとダルいけど平気」
「久しぶりにすると、なかなか手加減できねーんだよな……」
私を抱き寄せる腕に力を込め“ごめんな”と呟く。
そんな姿が更に愛しい。
手加減できなかったと言うけれど、翔くんはいつも優しい。
鈍感なフリして本当は誰よりも空気を読む所とか、自分が決めた信念は絶対に曲げない所とか、見た目よりも随分大人。