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うちの◯◯がお世話になってます

第6章 ???の姉《前編》(逆転裁判)




ここは成歩堂法律事務所。


「ナルホドくーん」

「おじゃまします!」

「真宵ちゃんに春美ちゃん!
いらっしゃい」


遊びに来た綾里 真宵とそのいとこの綾里 春美を迎え入れたのは成歩堂法律事務所で弁護士をしている菜々子。

菜々子は表情がわからないぐらい分厚いレンズの瓶ぞこメガネを常にかけており、彼女の素顔を見たことがある人はいないぐらい………。

と言われている。


「菜々子さん!
ナルホドくんは?」

「成歩堂さんなら今、トイレの掃除してるよ」

「えーつまんなーい!」


菜々子の返事に真宵はつまらなさそうに両頬を膨らませる。


「菜々子さんは今、何をされていたんですか?」

「明日の裁判の資料をまとめてるの。
依頼人が無実で真犯人の目星もついてるから頑張らないとね」


春美の質問に資料の束をまとめながら菜々子が答えた。


「菜々子さんなら大丈夫だよっ!!
なんたってお姉ちゃんの1番弟子だもんっ!」

「ありがとう真宵ちゃん」


菜々子のありがとうの言葉に嬉しそうに笑う真宵。


「あの、前から疑問に思っていたんですけど……。
真宵さまのお姉さま、千尋さまの1番弟子が菜々子さんなのに何故、事務所を継いだのはナルホドくんなのですか?」


春美が首を傾げて聞いた。


「そういえばそうだよねぇ?
なんで菜々子法律事務所にしなかったの?」

「うーん……。
まぁ成歩堂さんの方が歳上だし、それに菜々子法律事務所ってしっくりこないって言うか………」

「ふーん。
でも私とはみちゃん的にはその菜々子さんの答えの方がしっくりこなーい!!」


プーッと両頬を膨らませる真宵。


「私ね、苗字がないの」

「苗字がないってどういうことですか?」

「そのまんまの意味だよ」


菜々子の言葉に頭を傾げる真宵と春美。



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