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うちの◯◯がお世話になってます

第4章 土方 十四朗の妹(銀魂)




「はぁ………」


次の日、真選組屯所にて菜々子は掃除していた。
が、その手は考え事をしているせいかたびたび止まっていた。


「おい、手が止まってるぞ。
きちんと掃除しやがれ」


煙草を吸いながら菜々子を注意をしたのは兄である真選組、副長の土方 十四朗だった。


「なんだ兄さんか………」

「兄に向かってなんだはねぇだろ!」


菜々子の言葉に思わずツッコミを入れる十四朗。


「はいはい。
今、兄さんに構ってる暇はありませんから」

「何?
何なの?
反抗期か?
遅れてやってきた反抗期か?
昔は兄さん、兄さんって俺の後ろをついてきたのに」


思わず近くの柱にもたれる十四朗。


「………はぁ………」


ぶつぶつ独り言を言う十四朗を菜々子は無視し、空を見上げ溜息をついた。


「溜息なんかついてどうしたんでぃ?」


そんな菜々子に話しかけたのは真選組、一番隊、隊長の沖田 総悟。
真選組で最強と呼ばれる男だ。


「あぁ……総悟くんか……。
実は、どうしてももう一度会いたい人がいるんです」

「………ほぅ?」

「買い出しの時とかに探すんだけど見つからなくて……」

「…………ちなみに聞きやすが、そいつは女……?」

「いいえ。
男の人です」


菜々子の返事にショックを受ける沖田。


「………良ければ詳しい話を聞かせてくだせぇ」

「そうですねぇ。
浪士達に囲まれたときに助けてくれたんですが、その人何か急いでたみたいでろくにお礼を言えなかったんです。
一瞬で浪士を倒した姿は素敵だったなぁ……」

「そいつの特徴は?」

「えーと……確か、くるくるした銀髪で白い着物を片腕だけ出してて…………。
そうそう!
木刀を持ってました!!」

「そうですかぃ。
銀髪で木刀ねぇ………」


菜々子の言葉に怪しく笑う沖田。


「今度パトロール中にちょっと探してみまさぁ」

「本当!?
ありがとう総悟くん!」

「こいつぁ…………やべぇな」


沖田と菜々子の一連のやり取りを見ていた十四朗はこれから起きるであろうことに一人、危機を感じた。




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