第4章 土方 十四朗の妹(銀魂)
十四朗は歌舞伎町にあると万事屋『銀ちゃん』に訪れていた。
「珍しいですね。
土方さんが依頼に来るなんて」
そう言ってお茶を出してきたのは万事屋の従業員、志村 新八。
メガネがトレードマークというかメガネの方が実は本体らしい。
「何か企んでるアルか?」
そう言ったのは同じく万事屋の従業員、神楽。
絶滅種と言われている夜兎という天人の女の子でチャイナ服をいつも愛用している。
「何も企んでねぇよ。
今日は忠告に来た」
「「忠告??」」
十四朗の言葉に二人は首を傾げた。
「おい、万事屋。
悪いことは言わねぇ。
今すぐ逃げろ」
「………はぁ?
急に何だよ大串くん」
「だから大串じゃねぇって言ってるだろ!」
十四朗を大串くんと呼んだ男はこの万事屋のリーダーの坂田 銀時。
みんなからは銀さん、銀ちゃんで親しまれている。
「急に逃げろって銀さん何したんです?」
「………浪士に囲まれた女を助けなかったか?」
「浪士に囲まれた女?」
十四朗に言われて銀時は考え込む。
「実は、その女は俺の妹なんだが……。
まずいことにお前を探している」
「お前、妹いたアルか?」
「いや、それも驚きだけど、どうしてそれが逃げなきゃいけない理由になるんですか?」
「我が妹ながら真選組、隊士達からは可愛いがわれている。
特に近藤さんと総悟は異常で昔から妹に近づく男には制裁をしてきた。
恐らく今回もやるだろう。
だから忠告に来た」
「待て待て待て!!
おかしいだろ!?
俺は浪士からお前の妹?
を助けた記憶なんてねぇし!
むしろ助けたのになにその仕打ち!!!」
銀時が十四朗の言葉にツッコミを入れる。