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うちの◯◯がお世話になってます

第19章 影浦 雅人の姉(ワールドトリガー)




「あの…………菜々子さんは何してるんですか?」

「ん?
村上君のお好み焼きを焼こうとしてるけど?」

「え?」


菜々子の返答に荒船は村上を不思議そうな目で見つめる。
村上は気まずくなって荒船から目をそらす。


「村上君、お好み焼き焼くの苦手らしいからいつも私が焼いてるの」

「…………へぇ。
苦手ねぇ……………」


荒船の視線に村上は冷や汗が止まらなくなった。
菜々子は2人の様子に気が付かないのか、村上と荒船の間にある鉄板を温め、油をひき、よく混ぜたお好み焼きの生地を上に乗せる。
ジューッと音を立てている生地の形を手際よく整える。


「菜々子さん今日は豚玉で」

「豚玉ですね。
ご注文は以上でよろしいでしょうか?」

「はい」


荒船の返事を聞いて菜々子はまた厨房へと移動する。


「鋼がお好み焼きを焼くのが苦手ねぇ」


ニヤニヤと荒船が笑いながら話しかけてきた。


「…………頼む。
カゲ達には秘密にしてくれ…………」

「道理でかげうら行く時にカゲに菜々子さんがいるか必死で聞いていたんだな。
あー知らなかったなー。
言ってくれたら協力したのによ」

「すまん。
揶揄われると思って…………」

「まぁ間違ってはないな」


そう言ってドヤ顔をする荒船に村上は苦笑いをした。


「あ、でも気をつけねぇとそろそろカゲが…………」


荒船が言いかけた瞬間、菜々子の弟である影浦 雅人が店内に入って来た。


「…………遅かったみたいだな」

「早く言ってくれ…………」


雅人の姿を見た村上は頭を抱えた。


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