• テキストサイズ

うちの◯◯がお世話になってます

第3章 跡部 景吾の姉(テニスの王子様)




結局、練習を遅刻してしまった忍足は罰として外周50周を言い渡され、忍足が走り終えるとレギュラー陣の間で試合形式の練習へと移っていた。


「忍足、終わったか」

「バッチリ50周走ってきたで」


忍足に声をかけたのは菜々子の弟、景吾だった。


「しかし、お前が遅刻とは珍しいな。
何があった?」

「まぁ、話は長くなるんやけどな。
跡部のおねえさんが告白されとる現場に出くわしてな」

「姉貴の?」


忍足の口から出てきた意外な単語に景吾は驚く。


「めっちゃ酷いフリ方しよるから思わず口出してなぁ」

「ほぉー」

「そしたらその男、他校に彼女おってん。
それを跡部のおねえさん知ってたみたいで……。
余計なことをしてしまったわけや」

「当たり前だ。
この学園の男は跡部グループが総力をあげて調べあげて、最低な男をリストアップして姉貴に渡してある」


「そーか。
最低な男をリストアップして………。
って、なんやて!!?」


跡部の発言に驚く忍足。


「姉貴が変な男に引っかかったらいけねぇだろ」

「いやいやいやいや!!
そういう問題やないやろ!!」

「あーん?
何がおかしい?」


思わず頭を抱える忍足。


「姉貴は仕事はそつなくこなすが、そーゆーのは疎くてな」

「え?
疎いってそーゆー風には見えへんけど」


忍足の言葉に跡部がハッと何かに気づいた。


「悪い、忍足。
今の会話は聞かなかったことにしてくれ」

「どうしたんや急に?」

「この俺としたことがうっかり口を滑らしちまっただけだ。
気にするな」


ポンポンと忍足の背中を叩いて跡部は他の部員達の元へ向かった。


「なんやったんや?
口を滑らしたって………?」


残された忍足は訳がわからなかった。


/ 230ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp