第17章 加古 望の妹(ワールドトリガー)
「私と二宮くんがデート……………?
いつ?
どこで?」
「えっと………先週の土曜日ぐらいだったかな?
大学の近くに最近できたカフェでデートしてたじゃないですか」
加古の質問に出水が答えた。
「2人とも情報ありがとう」
加古はそう言うとにっこり笑った。
そしてタイミングが良かったと言っていいのか悪いのか、二宮と三輪が話をしながらランク戦のロビーへやって来た。
「あら二宮くん。
ちょうどいいところに」
「なんだ加古」
「先週の土曜日はお楽しみだったみたいね?
あの子の時間を無理矢理奪って楽しかったかしら」
「無理矢理?
残念だったな。
誘ったら嬉しそうに来たぞ」
加古はニコニコと二宮は真顔だったが、何とも言えない圧力が周囲に漂う。
あれ?
加古さんと二宮さんの後ろにそれぞれ般若が見えるけど2人ともスタ○ド使いだった…………?
とその場にいた周囲の隊員達は思うぐらいだった。
「ど、どういう事だ?」
「2人は何の話をしているんだ?」
「俺たちが見たのは一体…………?」
「何を見たんだ?」
加古と二宮の様子を見た米屋と出水の会話を聞いた三輪は2人に声をかけた。
「実は俺たち加古さんと二宮さんがデートしてる所を見たんだけどよ」
「それを加古さんに言ったらあんな状態に…………」
米屋と出水の言葉に三輪は全てを察した。
「2人が見たのは加古さんの双子の妹の菜々子さんだな」
「「双子の妹!!!?」」
三輪の言葉に驚く2人。
「加古さんが一卵性双生児で言っていた。
一回会った事があるがどっちが加古さんか見分けがつかなかった」
「じゃあ俺たちが見たのは…………」
「菜々子さんと二宮さんだな」
3人はそんな会話をしてふと加古と二宮の方を見た。