第14章 高杉 晋助の妹(銀魂)
「菜々子さーん、カツ丼セット1つ注文入りました」
「はいよー」
所変わってここはかぶき町のとある定食屋。
値段のリーズナブルさと味の良さで人気のこの定食屋の店主は高杉 晋助の妹、菜々子だ。
いつもだと、菜々子1人で注文と料理をこなしているが、今日は万事屋、銀ちゃんの従業員の志村 新八と神楽が手伝いに来ていた。
「神楽ちゃん、これ10番テーブルに」
「10番テーブルアルな!」
「つまみ食いしたら賄いの量減らすからね」
「わかったアル!」
ヨダレを垂らす神楽につまみ食いをしないように釘をさす菜々子。
神楽はヨダレを拭いて、料理を運ぶ。
「神楽ちゃん、つまみ食いしなくなりましたね」
「まぁ、その分賄いを多くしなきゃいけないのが難点だけどね………」
どこか遠い目をしながら乾いた笑いをする菜々子に思わず同情する新八。
チリンチリン
お店のドアにつけた鈴が鳴る。
「いらっしゃいま……ゲッ!!
土方 十四郎!!」
お店に入って来た男、土方 十四郎を見て嫌そうな顔をする菜々子。
「客を見てゲッと言うのかここの店主は」
「新八くん、このお客様を店の1番奥の隔離席に案内してくれる」
「隔離席って何だよ!?」
菜々子の隔離席発言にツッコミを入れる土方。
「土方スペシャルとか訳の分からないことされて他のお客様から食欲が失せるとクレームが入るので、土方 十四郎専用、隔離席を作らせていただきました」
「いや、凄い丁寧に説明してるが要は俺を厄介者扱いしてるだろ」
「本当なら出禁にしたいぐらいなんですけど!?
それをしないだけでもありがたいと思ってください!」
菜々子は腕を組んでツーンとそっぽを向く。