第13章 清水 潔子の姉3(ハイキュー!!)
リエーフの真剣な表情に菜々子は困り、言葉を失う。
「ねぇ。
菜々子さんに何してるの?」
いつの間にか烏野高校メンバーが食堂に来ていたようで、菜々子の手を跪いて握りしめているリエーフを烏野高校1年生の月島 蛍が睨みつけていた。
「お前には関係ない」
リエーフも月島を睨み返す。
「関係ないかもしれないけど、菜々子さんが困ってるのを見過ごすわけにはいかない」
「あぁ。
そういうこと」
月島が菜々子の事が好きだということを察したリエーフは1人納得し、頷く。
「俺、譲る気ないから」
「はぁ?」
バチバチと月島、リエーフの間で火花が散る。
「いい加減…………姉さんの手を離しなさい!!」
バチーンと潔子がリエーフの手を叩いた。
「いってェ!」
リエーフは叩かれた痛みで思わず菜々子の手を離してしまった。
「姉さん、大丈夫?
他に触られたところない?」
潔子は菜々子の手をとるとリエーフに握られていたところを撫でた。
「…………???
姉さん????」
潔子の言葉に首を傾げる音駒高校の男子バレー部員たち。
「えーと………。
清水 潔子の姉、菜々子です。
こんな見た目だけど一応、女です」
菜々子が気まずそうに言った。
食堂にまた衝撃が走った。
「お、おおおお俺は潔子さんのお姉さまになんてことをぉぉぉ!!!!」
山本はそう言うと菜々子に土下座をし、ペコペコと高速で頭を下げる。
「えっ…………と………待って頭の情報処理が追いつかない」
「安心しろ夜久。
俺も追いつかん」
戸惑う音駒のメンバー。