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うちの◯◯がお世話になってます

第2章 清水 潔子の姉(ハイキュー!!)




ケーキを食べ終えた部員達はバレーの話に夢中だ。
練習をこうしたらいいんじゃないか、とかタイミングが合わないから練習したいとかそんな話をしていた。

そんな会話に月島は参加せず、先程菜々子からもらったクッキーをじっと見つめていた。


「ツッキー、どうしたの?」

「…………なんでもない」


心配してきた山口をあしらいながらクッキーを見て、月島はふと思い出す。
このお店、Dolceにはじめて来たときのことを。



あの時、月島はまだ小学生で、母親に連れられて兄のバースデーケーキを取りに来たときのことだった。

店内が混んでいて、女性客2人が割り込んで来ただの、足を踏んできただの邪魔なとこに立ってる方が悪いと揉めていた。

そのとき突き飛ばされた女性客が月島にぶつかり、月島は後ろにとばされた。


時間が世界がスローモーションになったように月島は感じた。


「危ないっ!」


月島がテーブルにぶつかる寸前で、月島を助けた人がいた。


「大丈夫?」


助けたのはDolceの店員のようで、綺麗な女の人だなと月島は思った。
月島とぶつかった女性客はいまだに揉めているようで、恐らく月島が危うくテーブルとぶつかりそうになったことにも気づいていないようだった。

その女性客の方へ月島を助けた店員が向かった。


「申し訳ございませんが、お客様。
他のお客様のご迷惑になりますので……」

「はぁ!!?
店員が何の用?
この割り込み女の味方でもするわけ!?」

「店員は引っ込んでな!!
この女が悪いって決着つけなきゃ私の気がすまないんだよ!!」


と、揉めてる女性客2人の手を店員は掴むとお店の出口へ連れて行き、2人を店の外へ出した。


「ちょっと!!
何するのよ!?」

「せっかく並んでたお客様にこんなことしていいわけ!!?」


女性客2人が騒ぐ。


「どちらが悪いか決着をつけたのならどうぞそこで思う存分やってください。

まぁ他のお客様の迷惑も考えない挙げ句、男の子が怪我しかけたことにも気づかない方に当店のケーキを買って欲しくありませんがね」


店員はそう言うとお店のドアを閉めた。


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