第12章 爆豪 勝己の妹(僕のヒーローアカデミア)
菜々子と緑谷の2人は電車に乗って木椰区ショッピングモールの最寄駅へと到着した。
「クラスの人とはどこで待ち合わせしてるの?」
プラットホームから改札口へと目指している途中で菜々子が聞いた。
「改札口を出てすぐのところだよ」
「そっかー。
ん?
いずくんのクラスの人ってことはお兄ちゃんと同じクラスの人でもあるんだよね?」
「そうだよ」
緑谷の答えに思わず歩いていた足が止まる菜々子。
「い、いずくん!!
私、何か菓子折り持って行って挨拶した方がいいのかな!?
うちの暴君な兄がいつもお世話になってます。
これはお詫びの品ですって言って全員に配った方がいい!?」
緑谷の両肩に菜々子は両手を乗せて緑谷を揺さぶる。
「だ、大丈夫だよー。
かっちゃんそこまでみんなに迷惑かけてないよ?」
揺さぶられながらも菜々子に返事する緑谷。
「そこまでってことは迷惑かけるような事をやったってことだよね!?」
「大丈夫だって!
ほとんど被害は僕だからっ!!」
「そこは威張って言うことじゃないよ!
いずくん!!」
ドヤ顔で言った緑谷にツッコミを入れる菜々子。
「とにかく、菓子折りとかいらないから普通に挨拶したらいいよ」
「うーん……………。
いずくんがそこまで言うなら………」
緑谷に説得され、再び歩き出す菜々子。
緑谷も菜々子と並んで歩き出した。
「おーい!
緑谷ー!!
こっちこっちー!!」
改札口を出たところで緑谷を呼ぶ声が聞こえてきた。
「お前で最後だぞー」
黄色い髪の毛をした男子、上鳴 電気が言った。
「えっウソ!?
ごめんみんな!!」
最後と言われて慌てて謝る緑谷。