第12章 爆豪 勝己の妹(僕のヒーローアカデミア)
「えっ?
木椰区ショッピングモールまで行かなきゃいけないの?
普通にそこら辺のドラッグストアで買えるようなものばっかりなのに………」
ぶつぶつ文句を言う菜々子。
「まぁいいか。
サッサと行って終わらせてこよう」
そう決心した菜々子は財布やらスマホやら、必要なものを全部カバンに入れると部屋を出る。
「お兄ちゃん、行ってくるねー」
菜々子は勝己の部屋の外から中にいるであろう勝己にそう声をかけると勝己が部屋から出てきた。
「何だそのふざけた格好は!!」
「は?
これのどこがふざけた格好なの?」
菜々子の服装を見るなり、キレる勝己。
そんな勝己の言葉に納得がいかない菜々子。
「ジーンズにTシャツだけってふざけてるだろうが!!
アレはどうした!?
この前、ババアに買ってもらってた服は!!?」
「また母さんのことをババアって言って!
本当、お兄ちゃん口が悪いよね」
勝己のババア発言を注意する菜々子。
「んなことはどうでもいいんだよ!!
あの白のヒラヒラしたスカートと紺色のブラウスはどうした!!」
「それならタンスにあるけど」
「さっさとそれに着替えてこいっ!!」
「もー何なの?
私がどんな格好して行こうが別にいいじゃない」
「許さん。
着替えてこねェと家から出さん」
「はいはい。
着替えればいいんでしょ着替えれば」
菜々子はそう言って盛大にため息をつくと自分の部屋へUターンした。
そして、タンスから膝丈の白いプリーツスカートと紺色のブラウスを取り出し、着替えた。
「これなら文句ない?」
着替え終わった菜々子は部屋を出て自分の格好を勝己に見せるようにくるっと回った。