第11章 土方 十四朗の妹2(銀魂)
「他の隊士たちは?」
言いにくそうに口を閉じた山崎の言葉を促すように銀時が言った。
「実はまだ仲のいい隊士とかいなくて………」
「じゃあこれをキッカケに仲良くしてきないっ!」
銀時はそう言って万事屋から山崎を追い出す。
「待ってください旦那ー!!
お願いしますっ!!」
山崎はドンドンと万事屋の玄関の扉を叩く。
「銀さんどうするんですか?」
「ほっときゃその内帰るだろ」
鼻をほじりながら新八の質問に答える銀時。
「お願いしますっ!!
酢昆布1年分とお通ちゃんレアグッズを報酬金とは別であげますからぁぁぁ!!!!!」
「どうぞ、山崎さん。
依頼の続きをぜひ聞かせてください」
「早くしろアル!」
山崎の言葉に、新八と神楽が素早く玄関の扉を開けて山崎に入るよう促す。
「お前らぁ!
裏切ったな!!」
2人の行動を見て、銀時が叫ぶ。
「最近、銀ちゃん変ネ!
金になる仕事来ても喜ばないし、むしろ嫌がるし………。
なんでアルか!?」
「確かに、最近お金の割には簡単な仕事が続けて入ってるのに銀さん嫌がってますね」
「あー………それはだな………。
大人の事情ってやつがあるんだよ!」
神楽と新八の追求に苦しい言い訳をする銀時。
「あ、わかったアル!
さては銀ちゃん、あの女とシッポリよろしくしに行きたいアルな!?」
神楽が閃いたと言わんばかりの表情で言った。
「あの女………?
あぁ、土方さんの妹さん!
そういえばお礼にご飯をって言ったきりで2人がご飯行ったって話聞きませんね」
新八の言葉に冷や汗をダラダラと流す銀時。
「ダメですよー旦那。
菜々子さんとご飯行きたいからって俺の依頼を断るなんて。
公私混同はダメなんですよ!」
山崎が謎の上から目線で銀時に言った。