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うちの◯◯がお世話になってます

第10章 真田弦一郎の姉(テニスの王子様)




その言葉を聞いた瞬間、幸村の表情が凍りつく。


「理由は?
何て言ってた?」

「それがどうやら泣いてるようでよく聞き取れんかったが幸村に好きな人がいてその人からしか差入れを受け取らないことを知らなかったと。
俺の姉って理由だけで受け取ってくれてたんだ。
迷惑かけてしまった。

と、そんな事を言っていた」

「そんな事ないのに!」


真田の言葉に思わず幸村は声を荒げる。


「お取り込み中悪いんだけどよ………。
さっき電話でケーキ落として人に踏まれたって言ってなかったか?」


丸井が真田に言いにくそうに質問した。


「あぁ。
幸村が好きな人からしか差入れを受け取らないってこともそのケーキを踏んだ奴に言われたらしい」

「なんか似たような話をどっかで聞いたのぅ」


仁王の言葉に部員全員の視線が切原に集まる。


「なっなんで俺を見るんッスか!!
だいたい俺の会ったやつは絶対、真田副部長のお姉さんじゃないッス!!
だって小学生みたいでしたもん!!」


切原はスネたような口調で言った瞬間だった。


「他に!
他にその女の子の特徴は!!?」


幸村が凄い速さで切原の両肩に手を置き、詰め寄る。


「えっ?
えーと……羨ましいぐらいストレートの黒髪で………」

「長さが腰の辺りまでなかったかい!?」

「言われてみれば腰の辺りまであったような……」


切原の言葉に走り出す幸村。


「幸村!」


突然走り出した幸村を呼び止める真田。


「姉さんを頼む」


幸村は真田の言葉に黙って頷きまた走り出した。


「………もしかしなくても俺が会ったあの小学生みたいな人が真田副部長のお姉さんなんスか………?」


そう聞いた切原の表情は真っ青だった。


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