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うちの◯◯がお世話になってます

第10章 真田弦一郎の姉(テニスの王子様)




「外周から戻りました!」


テニスコートに着いた切原は幸村と真田に声をかけた。


「おかえり。
ちょっと遅かったね」

「幸村部長!
聞いてくださいよー。

さっき部長のファンっぽい女に絡まれて、幸村部長に差入れを渡して欲しいって言うんスよ!
そんなの自分で渡せって話ですよね!

みーんな勇気振り絞って部長に渡しに行ってんのに楽をしようとしやがって!!

あんまりにムカつくんで差入れを地面に叩きつけて踏んづけてやりました!!」


やり過ぎたという罪悪感からか、もしくは幸村にそれを褒めて欲しいのか全て話す切原。


「うーん。
でも赤也、差入れを地面に叩きつけて踏んづけるのはやり過ぎかな」


幸村がそう言った時だ。


「ん?
真田、スマホが光っとるぞ」


仁王がベンチに置いてある真田のスマホを指差して言った。


「む。
姉さんから電話だ。
何かあったのか?」


真田はスマホを操作し、電話に出る。
(ちなみに普段はスマホは部室のロッカーに入れておくのだが、姉が差入れを持って来るというので姉の身に何かあってはいけないと心配性な真田はベンチにスマホを置いていたわけである。)



「どうしたんだ姉さん。
何?
何て喋っているのか聞き取れないんだが………。

ケーキ落とした?
それぐらいで泣かなくても………。

ん?
落とした上に人に踏まれた?

姉さん?
姉さん!?」


電話を一方的に切られてのか呆然とスマホの画面を見つめる真田。


「大変だ………。
幸村……姉さんがもう今後一切差入れはせんと………」


青ざめた表情で幸村に言葉を振り絞って言った真田。


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