第2章 清水 潔子の姉(ハイキュー!!)
次の日の放課後。
烏野高校男子バレー部体育館ではバレー部員達が練習に勤しんでいた。
「15分休憩ー!」
キャプテンの澤村 大地の掛け声に部員達は一斉に潔子が用意さたスポーツドリンクへ群がる。
「あ、そうだ。
誰かおいしいケーキ屋さん知らない?
今度、妹が誕生日なんだけど、いつも買ってたケーキ屋さんが今改装工事でさ」
バレー部エースの東峰 旭がタオルで汗を拭きながら言った。
「駅前のケーキ屋、けっこううまいぞ」
「俺はショッピングモールの~」
と部員達の間でどこのケーキがうまいだのの会話が弾みはじめた時だった。
「ねぇみんなお願いがあるんだけど」
「潔子さんのお願い!?
なんですか!!?」
「潔子さんのお願いなら俺らなんでも聞きまよ!!」
潔子が言った瞬間、2年生の田中 龍之介と西谷 夕のコンビが飛びはねながら潔子に近づく。
「澤村達だけでもいいんだけど、今日、私の姉さんが働いてるケーキ屋さんの新作の試食をして欲しいんだけど」
「えっ?
清水、お姉さんいたの?」
「どこのケーキ屋さんで働いてるんだ?」
潔子の言葉に副キャプテンの菅原 孝支が驚き、澤村が質問した。
「き、き、ききき潔子さんにお、おおおお姉様がいるだとぉぉ!!!」
「見たい!!
潔子さんのお姉様見たいぃぃぃ!!!」
「烏野商店街のDolceってお店」
騒ぐ田中、西谷コンビを潔子はガン無視し、澤村達と会話を続ける。
「俺、行ってみたいな。
好みの味だったら妹の誕生日ケーキそこで予約しよう」
「俺も行こうかなー」
3年生組が行くことが決定したときだった。
「………あの、その新作の試食って…」
烏野男子バレー部で一番、背が高い1年の月島 蛍が言いに難いのかモゴモゴ喋る。
「ん?
月島も来るか?」
月島の反応を察したのか菅原が言った。