第10章 天然vs口巧者
「はあぁぁ、ビックリしました」
「・・・・・・・」
「あんなところにあんな大きな岩があるなんて、まさか思いもよりません。・・・・ところで何でしょうか、あの門壁の大穴は?」
「・・・・・・・」
「お陰で潜入しやすくはありましたが、何があったんでしょう?我愛羅くん達、大変ですよ、あの門壁をなおすのは」
「・・・・・・・」
「この任務に携わっていなければお手伝い出来たのに残念です」
「・・・・腹が痛くなって来た。黙ってくれ、リー」
「え!?大丈夫ですか、ネジ?ガイ先生お手製の腹薬がありますよ?呑みますか?」
「ガ・・・ガイ先生お手製・・・?いつの間にそんな危ないもの持ち込んでんの、アンタってコは・・・!捨てよう。すぐ捨てよう。今捨てよう。ダメダメダメ!!」
「何言ってるんですか、テンテン。緊張してるんですか?大丈夫ですよ!ボクとネジがついてます!」
「・・・緊張・・・・ある意味凄く緊張しているぞ、俺は今。何だ、その薬というのは?」
「この前カレーをご馳走になったとき、急にお腹具合が悪くなってしまったんです。そしたら先生が分けて下さったんですよ」
「・・・・ちょっと見せてみろ」
「呑んでいいんですよ?」
「いや、まずどういう薬かを・・・・ぅぐわッ!!! ッ・・・・・ッ!!!!!・・・・か・・・・・かっらッ!!!!!か、から・・・・ぐはッ!辛い・・・・ッ!に・・・・ッ、匂いがイタイ・・・・ッ!は、鼻をやら、やられた・・・・・ッ!!!!!」
「ネ、ネジ!?」
「・・・・・・・・・ケヒ・・・ッ、・・・・ケ・・・ケヒ・・・」
「ネジッ、だいじょう・・・・、?ぅうわッ、くっさ!カレーくさッ!!!ここまで臭い!何コレ、やだ、ちょっと、袋の口閉めて!止めて!ネジ、それ持ったままこっち来ないでよ!!!!止め止め止め!臭い臭い臭い!・・・・リイィィィイ!!!!何てモノ持って来てんのッ、アンタは!!!三班全滅させる気!?」
「ぜ、全滅!?全部ですか!?何でですか!?ボクもですか!?まさかッ!」
「そのまさかはどこにかかってんのよ?まさか"ボクも"だけじゃないでしょうね!?」
「ま・・・まさか・・・うぶ・・・・ッ!な、何で殴るんですか!ネジ!!ひどいじゃないですか!」
「うるひゃい!!!早くこれを捨ててこひッ!」