• テキストサイズ

【恋乱】短編集

第6章 【裏】全てをゆだねて。 ~明智光秀~


 ぎゅ、と体を密着させると伝わってくる鼓動と息遣い。
「琴子…」
 光秀様の心臓は早鐘のように高鳴っているのに、その声色は落ち着いて余裕さえ感じられる。
 首筋から肩、腕へと光秀様の指が優しく、確かめるようになぞっていく。
 空いた手が寝間着の帯を引き解き、光秀様が私の肌を暗がりに晒す。

「うつ伏せになってください」

 光秀様の言うとおり、私はうつ伏せになったのだけれどお尻が丸見えになってしまうことが酷く恥ずかしく、褥に顔を埋めた。

「あっ…」

 すすす、と背中を指先が撫でるので私は思わず声を上げた。
 肩と背中に光秀様が何度も唇を落としていく。
 くすぐったいだけではなく、ぞわぞわとした感覚が背中を行ったり来たりして、たまに腰のあたりに手が伸びるとその先を想像してしまう。
 お尻をむにゅむにゅと鷲掴みにされるとぎゅっと体に力が入った。

「腰を上げて…少し膝を立てて」
「み、光秀様この格好は…!」
 ぐい、と持ち上げられてお尻を突き出すような体勢にされてしまい、露わになった局部を慌てて片手で隠してみるも、顔から火が出るような思いには変わりない。
 なんとはしたない格好を晒しているのだろうか。

「…とても良い眺めですよ」
 そう言うと同時に、光秀様が私のお尻をべろりと一舐めした。
「っ!」
 温かく濡れた感触に期待しているかのように私の体は震えて、秘部に蜜が集まり始める。
 しかし光秀様はそこへは触れず、再び背中に口付け、舌を這わせた。
 まるで生き物が這うような舌の動き。
「んっ…」
 舌が首筋へ到達して、ちゅ、と強く吸われる。
 ぞくりと肌が粟立つ。
 私がふるふると震えているのに気づいているのかいないのか。
 光秀様は首筋だけでなく肩や、肩甲骨あたりにも強く吸い付いてくる。

 いくつも散らせた赤い痕に光秀様は満足そうにうっとりとため息をつく。
「かわいい人…私だけのものです」
 そっと体の下に光秀様の左手が差し入れられ、胸を優しく弄ってくる。
 再び私の背中をぴちゃぴちゃと舐め始めるので、その柔らかで執拗な愛撫に身をよじった。
(もっと、触って欲しい…)
 はぁ、と息を吐くと光秀様がくす、と笑う気配がした。

/ 40ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp