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【100プリ】 消えない過去と生きる今(ルイとのお話)

第25章 夢√編 優しい嘘と最後のキス





 ・・・・・・・・・・・・



 重たい瞼のまま、
 私はジルの執務室を訪れた。

ジル「ハワード卿が次期国王になられることは、もうご存知ですか?」

 いつもと違うジルの硬い表情に頷いて、
 言葉を返す。

「うん。ルイが次期国王になって、婚姻を結ぶことも・・・聞いたよ」

ジル「・・・そう、ですか。・・・・・・一国を統べる者になるとは、そういうことですよ」

「・・・・・・解ってる」

 ジルの事務的な声に
 胸を抉られるような
 気持ちになりながらも、
 私はしっかりとジルを見据えた。

ジル「・・・貴女をここにお呼びしたのは、国王陛下から貴女に伝言をお預かりしているからです」

「伝言・・・?」

 首を傾げると、
 ジルは私の目を見据えたまま告げた。

ジル「・・・プリンセス制度の切り上げが許可されました」

「・・・・・・どういうこと」

 思わず眉を寄せると、
 ジルは無表情のまま告げる。

ジル「貴女の好きな時に、プリンセスを辞退することを許可する。そういうことですよ」

「・・・ちょっと待って」

 混乱する頭を落ち着かせるように、
 私はこめかみを押さえた。

「・・・つまり、ルイの縁談が決まったから、私は邪魔・・・ってこと・・・?」

 ジルは一瞬目を見開いて
 机の上で手を組むと、
 落ち着いた声音で告げる。

ジル「ええ、・・・プリンセスがこの場にいては分が悪いとのご判断でしょう」

「・・・・・・・・・」

ジル「報道機関には、プリンセスを辞退した事実を伏せる手筈も整えています。・・・貴女が非難されて、大変な目に合うことだけは避けなければならないので」

 どこか機械的に聞こえるジルの声に
 視線を動かすと、
 机の上で組まれたジルの手に
 力が入っているのに気づいた。

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