第12章 貴方が救世主?
…え?
冬からの、嫌われ者…って?
「小さい頃から、冬になると体調を崩すんだ。雪が降ると特にね」
「…ゆき」
「だが歳を重ねるに連れ、冬島に近付くだけで倒れたり…治療を始める前はなんでもない時でもそれに襲われる」
「…」
「原因不明、医者もお手上げの病なんだ」
それって、それって…
私と、一緒?
「だが、その生活ともおさらば!やっと治療法が見つかってね。探り探りだが…あと二年もすれば戻ってこれる」
「…治療、法…」
「念のため、最初は夏島で様子を見て…だんだんと四季のある島に慣れさせようと、」
「…サザーランドさん」
「思う…ん?」
「その病気…もっと詳しく教えて」
「…何故だい?」
それは、きっと私と同じ。
「わたしも、その病気…なの…!」
私と同じ病。