• テキストサイズ

【外科医】 キミ色に染まる  【完結】

第8章 荒れていた心に滲んでいく優しい光



「私…トラファルガーに酷い事言った…」
「…あァ」
「怒ってる、よね」
「…いや、それは違うと思うな」

 くくっ、と意味深な笑いを見せたペンギン。それにシャチもベポも、同じように笑いだして。
 私はいよいよ怪訝な目を向けるしか出来なくなった。

「あァ、悪い悪い。しかし、本当に似た者同士だ」
「…?どういう意味、」
「もし謝りたいと思うなら、本人に言ってくれ」

 私に背を向けたペンギンは、ゆっくりと部屋の扉を開いた。


「…」
「…トラファルガー…」

 そこに立っていたのは、壁に背を預けて腕を組む彼だった。






「…」
「…」

 謝らなきゃ。

 だけど、こんな性格上、謝罪する事に慣れていなくて、何から言っていいのかわからない。

 言わなきゃいけない事が沢山あるのに。
 私は俯いたまま、彼の顔を直視出来ない。

/ 184ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp