• テキストサイズ

【外科医】 キミ色に染まる  【完結】

第8章 荒れていた心に滲んでいく優しい光



 走って走って。

 兎に角誰もいない所に、一人になりたくて。







 飛び込んだ部屋は使われていない倉庫。

 勢いよく扉を閉めて鍵をかけた。


 電気の無い部屋は、窓から差し込む光だけで薄暗い。その灯りが徐々に私の心を落ち着かせてくれた。




「…私、酷い事言ったよね…」

 先程勢いの余り口を衝いで出た言葉は、最低なものだった。

 だけど、それを止める事が出来ないくらい、私は取り乱していた。
 いつも冷静を装ってたのに。あれは全て本心。


 私はトラファルガーに嫉妬していたんだ。


/ 184ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp