第7章 こんな状況でさえ、流れる涙が無い
なんの冗談なのか。
彼はあの海賊の一味?
じゃあ、私の島が襲われた時もトラファルガーは…
「十一年前に抜けたが…」
私の島に海賊が現れたのは十年前。
それよりも一年前という事は、トラファルガーはあの事件に関与していない。
彼がドンキホーテファミリーにいた事には驚いたけど、そんな昔の話を問い詰める気はなくて、どうしてその一味に、なんて聞かない。
だって過去のトラファルガーと私は何も関係無いから。
そう、関係無いのよ。
「そう…でもそれとこれとは話が別よ。私はドフラミンゴを倒す為に生きているの。例え私が返り討ちにあって死んでも、本望だわ」
もう引き返せない。
今更やっぱ無しなんて出来ない。
私の生きる道はそれだけしかないから。少しでも一矢報いる事が出来るのならば…